腹膜偽粘液腫闘病記

腹膜偽粘液腫という珍しい病気にかかりました。闘病記をはじめます。

8/14(完全切除手術後10日目)

朝起きたらiPhoneが文鎮と化していた。
充電しても真っ暗、もしやと売店でライトニングケーブルを買って試すも反応なし。
ボタンを長押ししまくっても反応なし。

こりゃまずいなと看護師さんに相談すると、院内PHSで夫に電話してくれた。
ネットでiPhone真っ暗の場合のトラブルシューティングを調べてほしいと言うと、俺もたまにある、画面真っ暗の時でも画面の上の方スワイプすればたまに戻る時がある、と言う。
もちろん試しても沈黙のままである。

入院生活、まぁKindleあればなんとかなるけれど、まだあと1週間は続くわけで、さすがに現代社会を生きる身としては電子機器がないのは辛い。

なんだか夫も慌てているみたいで埒が開かないので、iPadを送ってもらえないか頼んでみる。
運悪く、明日は大阪に大型台風が上陸予定である。
送れるなら早めにお願い、あとは公衆電話からもう一回連絡する、と言って切り、一旦PHSをお返しする。
公衆電話から掛け直し、送ってくれるなら早めに発送しないと台風で受付停止になるかも、と言っておく。

と言うわけで、本日より図らずもデジタルデトックスの時間が始まったのであった。まぁKindleはデジタル機器だけど。
iPhoneを手に入れたのは息子を出産直前の2009年7月。それ以来手にしてない日はないであろう。

ちなみにKindleもブラウザは搭載している。初代Kindleからとりあえず残してる機能らしく、ブックマークにMixiとかあるレトロっぷりである。もちろん今のウェブサイトはほとんど見られず、Yahooのトップすらまともに表示されない。Googleは検索だけはできるが、その先のサイトは厳しい感じ。それでも昔はこのブラウザからMixiとか見られたんだろうなぁと感心した。阿部寛のホームページは見られるだろうなと思ったけど試してない。

朝、Y先生が現れる。元気ね!と確認して去ってゆく。
その後K先生の回診。鼠蹊部が腫れているのでホチキスを取って少し開いて様子を見てくれた。膿んでないけど、腫れてるから抗生剤出しとくね、とのこと。

私が看護師さんと話していたのを聞いていたらしく、病室の他の方が、スマホ大変ですね、と声をかけてくださった。そこから会話が弾み、病室の全員が腹膜偽粘液腫で入院中であることが判明した。
私以外の2人は中高年と高齢の女性で、私がネット検索でY先生にまっすぐたどり着いたことに大変驚いておられた。2人ともこの病院に辿り着くまで紆余曲折を経ている様子。

午後、売店でカフェラテを買って持ち帰る。スマホ決済ばかりしていたので、小銭を出すのが面倒だった。しかし、入院以来のカフェイン。ひとくち飲んだら美味しくて(以下略)

夕方になりふと思い立って、KindleのブラウザからGoogle検索でAppleのサイトを見ると、さすがApple、サイトが表示されるではないか!そこでドンピシャの症状があり、トラブルシューティングを試すとあっけなくiPhone復活。、

夫に連絡すると、それ教えてあげようと思ってたんだけど…と事後諸葛亮されてちょっとムッとする。朝の電話で調べて教えてくれれば済んだのに、なぜかマイトラシューを試させる訳わからなさ。
しかしながら私も彼を混乱させたのかもしれないと思い直し、謝っておく。iPadは無事発送されているそうです。
ちなみにトラブルシューティングのやり方は、音量上げボタン短く一回、音量下げボタン短く一回、サイドボタン長押し、というコマンドだった。

かくして短いデジタルデトックスは終わりを告げたのであった。どんとはらい。